和歌山小学生殺害事件の犯人が逮捕時に顔を隠そうともせず口をすぼめたり頬を膨らませる不可解なしぐさが繰り返し流されている。ワイドショーの司会者が「これは癖なんでしょうか?」と質問しているが答えられる人は誰もいない。

このことを明確に説明できるのがどうして私一人なのか?精神科医は何をしているのだろう?

22歳の極悪非道な犯人には不似合いなこのしぐさが何を意味するのか?この表情は「幼児」のもの、そう言えば合点が行くだろう。しかし22歳の男が幼児の表情?と別の疑問が沸いてくる。これは「統合失調症」によって現れるものなのだ。

統合失調症は発症のメカニズムも何が起きているのかも基本的に「よくわかっていない」という段階でしかない。ストレスによって前頭葉の萎縮が起き脳内情報伝達物質の均衡が崩れて発症する、というのがこれまでの主流の見方だったのだがNMDA受容体仮説という新しい見方によって大きくその解釈が変わろうとしている。つまりこれまでの考え方は「間違っていた」ということである。まだ完全に解明されたわけではないが真実に近づいている。

私は一足先にその先の結論を見つけてしまった。すべてのつじつまが合うこの理論を根本的に否定できる専門家はいないはずだ。その根拠がこの犯人のしぐさにある。

このしぐさは「幼児」のものである。22歳がなぜ幼児のしぐさなのか?この現象は彼の前頭葉が幼児以下の状態に半永久的にリセットされることによって起きる。これが「統合失調症」である。
人間の感情(理性、人格、人間性、愛情)は一般知識や記憶とは別に前頭葉に記憶される。この記憶の集積が人格を作り情動・行動のすべてを司る。いわば人間のOSとも言える最も重要な部位である。この前頭葉が「萎縮」するというのは脳細胞が壊死する「脳梗塞」を意味する。萎縮した脳は赤ん坊や胎児の状態に「退化」し感情が「赤ん坊」や「幼児」に半永久に「リセット」されるのだ。感情と共に神経や表情までが退化し思考、反応、表情のすべてが幼児化赤ん坊化し、統合失調症のすべての症状がこのことによって説明できるのだ。
この犯人は極悪非道の殺人犯、などではなく22歳の記憶と知識を持つ「赤ん坊」なのだ。理性も社会性も愛情も持たない赤ん坊が正常な記憶と知識、本能が生み出す妄想をコントロールできずに起こしてしまうのが「動機があいまい、猟奇的、反省や後悔の念が無い、感情が無い」という犯罪なのだ。

反社会性人格障害の研究者がこのような犯人の前頭葉に萎縮異常が見られ、脳波が「爬虫類」の状態を示すことを指摘している。なぜ爬虫類なのか?人間は受精から進化の過程を経て成長すると言われている。胎児や赤ん坊の前頭葉の状態はまだ「爬虫類」の状態でしかないのだ。この世に生まれ母親や家族の愛情の中で成長することで「人間性」が生まれて行く。
この犯人は高校生まで普通の子供だった。一度成長した前頭葉がなぜ爬虫類まで「退化」したのか?
生物としての人間はストレスを感じると自前の麻薬、覚醒剤、麻酔薬を過剰に分泌することで適応しようとする。一般的な人間はストレスが収まれば何事も無いのだが、日本人に多く存在する「ストレスに弱い遺伝特性」を持つ人間はこれらの物質を分解できずNMDA受容体の機能を低下させることによって前頭葉神経細胞のアポトーシス(自殺現象)を引き起こす。その結果が前頭葉の萎縮である。言うまでも無く外的な麻薬、覚醒剤、睡眠薬、抗不安薬、抗うつ薬、一部の麻酔薬も同じ現象を引き起こす。これはすでに証明されている科学的「事実」である。
詳細は下記を参照していただきたい。この男を死刑にしても次の事件は防げない。ばかげているとも思えるこのことがこれから起きる事件を防ぎ犠牲者を減らす唯一のヒントなのだ。
http://toshioy001.wix.com/tougou