神戸市で起きた小学生誘拐殺害事件で47歳の男が逮捕された。
幼児性愛、ずさんな犯行から考えれば男が「幼児の感情」しか持っていなかった事自体は間違いない。知識や記憶は47歳を疑うものは感じられないのに「人格」としての「感情」が赤ん坊や幼児程度のものでしかない。誰も47歳が「幼児の感情」しか持っていないとは思わないから「異常性格者」の犯行とされるだろう。
どうしてこのような年齢と「感情」のアンバランスが起こりうるのか?この症状は先天的ないわゆる「知恵遅れ」とは異なり、後天的なものだと考えられる。この症状は精神科医療における診断基準には満たないので明確に診断される事はないが「統合失調症」という「病気」である。脳のNMDA受容体の機能低下及び神経細胞のアポトーシス(自殺現象)による典型的な症状である事は間違いなく、その発症原因が何であるのかが重要な点である。
この症状の発症要因は脳梗塞の後遺症などを除けばストレス、麻薬・覚醒剤などの薬物、抗不安薬・抗うつ薬などの精神科薬の3つしかない。
ストレスによるものであれば仕方ない。ストレスによって統合失調症が起きること自体は精神科医も認めている。ただし、この症状が統合失調症であることを診断できるまともな精神科医はほとんど存在しない。この男を死刑にした所で何一つ問題は解決しないがそれがこの男の定めだったと諦めるしかないだろう。薬物が原因なら結果がこうなる事はわからなかったとしても自分の責任だからこれも仕方ない。しかし、精神科の薬が原因であればこの男には何一つ責任は存在しない。なぜなら精神科にさえ行かなければ事件は起きなかったからだ。
この犯人がストレスに弱い遺伝体質「COMT遺伝子多型(正常ではないタイプ)」であることは間違いないだろう。どのような原因でも成人がこの症状を発症するにはこの前提が不可欠だ。
この遺伝特性を持つ人間はストレスに弱く精神疾患を発症しやすく、このことは統合失調症のNMDA受容体仮説によって明らかになっている。ストレスによって適応障害、不安障害、うつ症状などを発症し、精神科に行くことになるのだが、これらの症状が前頭葉の萎縮を伴う「統合失調症」が誤診されていることを少なくない専門家が指摘している。これらは初期の統合失調症の症状でNMDA受容体の機能が低下する事によって起き、ストレスが繰り返されることによってストレスに対する脆弱性が増し、少しのストレスでも悪化、重症化するようになる。
精神科で処方されるのは抗不安薬や抗うつ薬である。「ストレスを緩和する」はずのこれらの薬は「統合失調症」には効かないばかりか悪化、重症化させる。なぜなら添付文書の副作用欄に「統合失調症の発症・悪化」が明記されているからだ。発症率は1%以下とされているが遺伝特性やストレスによる脆弱性は考慮されていない。
なぜストレスを緩和する薬がストレスで発症する統合失調症に効かないか?それは薬がストレスと同じ役割を果たすからだ。ストレスによって過剰分泌されるホルモンの一種L-ドーパはCOMT遺伝子が関連する働きによってドーパミンやノルアドレナリンに分解されるがCOMT遺伝子多型はこの働きが弱くL-ドーパが脳に滞留することによってNMDA受容体の機能を低下させ最悪の場合大規模な前頭葉神経細胞のアポトーシス(自殺現象)を起こし前頭葉を破壊する。これが統合失調症発症の原理である。L-ドーパはいわば自前の「覚醒剤」であり、抗うつ薬の成分の一つである。つまり抗不安薬や抗うつ薬はCOMT遺伝子が正常な方には「効果」があると考えられるが、COMT遺伝子多型ではストレスと同じ働きによって統合失調症を発症・悪化させるのである。ストレスによって起きる諸症状が抗不安物質、覚醒物質の不足によって起きるというとんでもない「勘違い」が諸悪の根源である。
COMT遺伝子多型は日本人を始めユーラシア大陸に多く存在し、純粋な白人、黒人には少ないと考えられる。欧米から輸入された精神科医療は日本人には適合しないということだ。
アポトーシスによって破壊された前頭葉は「初期化」される。要するに赤ん坊や幼児の状態にリセットされるということであり、統合失調症の症状は幼児化した前頭葉が正常な記憶知識、本能・欲望をコントロールする事が出来ずに起きる。
この症状は一度起きれば何年も影響を及ぼし、精神科による投薬やストレスによって回復が阻害される。今現在薬を飲んでいなくても症状は継続する。子どもの頃に精神科の薬を飲んだ後ストレスの多い環境に置かれた場合も同じ傾向を示す場合がある。もちろん精神科医は副作用である事を否定し、本人のせい、家族のせいにして何の責任も取る事はない。
この症状は間違いなくストレスによっても起きる。しかし精神科の薬は間違いなく「悪化」させるので精神科通院歴があれば「副作用」以外の何者でもない。
この事件が精神科薬の副作用であるという根拠はまだない。しかし膨大な数の事件が精神科の薬を服用した後に起きている。間接的ではあるがすでに科学的な裏付けは多くの専門家によってされている。いつまで隠し通す事が出来るか、という問題だ。この副作用が明らかにされればこのような犯罪は激減する事は間違いない。
誤解のないように付け加えておくが統合失調症がすべて事件に繋がるわけではない。薬の副作用によって起きる「性格が変わる」という典型的な症状と負の性格、被害妄想などが結び付く事によって事件に至る事がある、ということだ。適切な環境を作る事によって赤ん坊が育つように前頭葉は回復して行く。
これは妄想ではなく科学的に裏付けられた「事実」である。
息子に起きた副作用の記録と詳しい考察は下記を参照してほしい。