福島母親殺害事件は抗不安薬の副作用「退行」(一般記憶や知識には何の異常も無く感情記憶が消え感情だけが幼児化する現象)によって引き起こされた。製薬会社の添付文書にはこの副作用が記載されている!



これまでは副作用の可能性が高いという表現しか出来ない事件を取り上げてきたが今回は100%確実な事件例を追いたい。

福島県会津若松市で起きた17歳の高校三年生が殺害した母親の首を持って警察に出頭したという衝撃的な事件である。

少年の実家は会津若松市から60キロ離れた山間の町で、高校に通うため市内に部屋を借りて暮らし母親は週末などに部屋を訪ね身の回りの世話をしていた。

中学時代は野球部のエースを務め、スキージャンプもうまい優等生だったが、高校に入ってからはまわりにうまく溶け込めず、一人でいることを好み友達も少なかったらしい。高校二年の九月頃から不登校気味になり、三年になってからはほとんど登校していなかった。51日心配した母親が精神科に連れて行き精神的に不安定になっていると診断され抗不安薬を処方される。不登校は改善されなかった。

犯行の数日前ホームセンターでのこぎりを購入。この頃から犯行を計画していたものと思われる。515日午前1時半頃寝ていた母親を包丁で刺し殺した。のこぎりを使ってバラバラにし、切断した腕を白く塗り植木鉢に立てた。その後インターネットカフェで夜を明かし好きなロックバンドのDVDを見ていたという。そのロックバンドが肌を白く塗っていたことからそれをイメージして腕を白く塗ったのではないかと言われている。

翌朝タクシーを呼び首を持って警察に出頭する。動機については「誰でもいいから殺そうと考えていた」「戦争やテロが起きないかなと思っていた」などと供述している。

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抗不安薬を服用していたこと、せん妄や顕著な攻撃性など抗うつ薬の副作用とされる異常行動が見られないこと、罪の意識が無く反省する様子も見られない、子供じみた意味不明な供述・・・これは抗不安薬の副作用、感情脳の萎縮によって感情記憶が破壊され感情だけが幼児化する副作用、一種の統合失調症による典型的な事件である。
事件が起こるまで少年には非行歴は無く家庭内暴力があったという話も聞かれない。近所の人からは礼儀正しくおとなしい普通の子だったとする証言しか出てこない。学校では孤立していたもののいじめがあったということは確認できない。不登校というだけで事件に繋がるものは何も感じられない。
 不登校の少年などどれだけいるかわからないし、ホラー映画を好んで見ていたとか反社会的なロックバンドのファンだったという話もあるがそんなことで凶悪な殺人犯にされたのではたまったものではない。少年には「猟奇的」で「凶悪、残忍」な事件を起こす背景は何も無いのだ。精神的に不安定になっていたとする精神科の診断は不登校という現象には当然のように下されるもので、精神的に「おかしな」状態だったわけではない。ホラー映画に出てくるような薄ら笑いを浮かべて人を殺し続けるような気の狂った凶悪犯的要素は何もない。ある日突然猟奇的母親殺害の犯人になるにはあまりにも理由が無さすぎる。
 少年が赤ん坊の感情しかもっていなかったとすればその奇怪な行動、言動がすべて明確に説明できる。
 母親を殺し、遺体をバラバラにし、首を持って出頭する。戦慄が走るような行為を少年はうろたえることもなく平然とこなしている。だからこそ「猟奇的」という表現をされるのだろうが、これは少年にとってはゴキブリを殺すことやバッタの足をむしったりすることと同じレベルの「猟奇的」でも「残忍なこと」でもないのだ。
 ホラー映画を見る人は多いが当然のことながら猟奇的殺人事件には直接つながらない。それは現実と作りものが違うものだということをたいていの人は理解できるからだ。もちろん高校三年生でも十分に理解できるが、幼児や赤ん坊にはその区別がつかない。
 鮮明に存在しているホラー映画やゲームの世界に入り込んでいる妄想の記憶、それを現実と区別する理性が失われている。人を殺すという知識はあっても意味がわからない、受けた愛情の記憶も消去されていて母親を大切な人だという思いが無い。それが母親を殺してバラバラにし首を持って出頭するという猟奇的な事件を起こさせた原因である。
 話は普通に出来るし知識も高校生であることを疑わせるものはないが、大した動機も無く取調べにも動揺することなく応じ子どもじみた受け答えに終始する。善悪の知識はあるが反省の気持ちは無い。逃げようとする意思も犯行を隠そうとする様子もなく、大変なことをしたと後悔して出頭したわけでもない・・・一見冷酷な感情の無い凶悪犯にも思えるこの少年が幼児の感情しか持ち合わせていなかったとしたら当然のことにすぎない。
 確かにうるさく学校に行けとまくしたてる母親はうざい存在だったろうし、孤独でさびしい思いの中で自分を受け入れようとしない煩わしい大人たちを殺すヒーローの夢を見た事があるのかもしれない。しかしそれを現実化する力など少年は持ってはいなかった。
 少年はけして褒められた性格でも嗜好でもなかったかもしれないが何の罪も落ち度もあったわけで無い。製薬会社と医者に「親殺しの凶悪犯」にされてしまっただけなのだ。
 抗不安薬セレニカ(バルブロ酸ナトリウム別名デパケン、バルデケン等)の添付文書には重篤な副作用の項目に「発症頻度不明」とされているが「脳の萎縮、認知症様症状が起こることがありほとんどが一~二カ月で回復している」という記載がある。これが非可逆性退行を示すものだと思われるがほとんどの精神科医はこのことを知らない。もともと添付文書など読むことなどないまま薬を処方しているのだ。たとえ知っていてもこの副作用がこういう事件を引き起こすという賢明な理解の仕方をする医師は皆無だ。
 製薬会社は本当はこの副作用を知っているのだ。あるいは現象として把握していてもそれが高頻度に起き、恐ろしい作用を起こすことを知らないのかもしれない。
 精神科医が誰も知らないのだから症例として報告されることは無い。したがって発症頻度は不明となり、いくら訴えてもそんな副作用は無いと断定されるのだ。
 添付文書の注意書きはこう書き直されなければならない。
 「発症頻度、非常に高い」「前頭葉の委縮により感情記憶が消滅し、感情が幼児や赤ん坊のレベルになる。損傷の無い一般記憶や知識をコントロールすることが不可能となり、わがまま、甘え、脱抑、興奮、攻撃性などが症状が現れ社会生活が困難となる。善悪の判断ができなくなり、負の性格、発症前の負の記憶が顕著に現れ、そのレベルによっては凶悪犯罪を起こす可能性がある。感情が再構築されるのを待つしかなく、発症後は安心出来る環境で愛情を持って再成長を促すことが必要となり、回復までは最低で数年を要する。」
 精神鑑定でも副作用の可能性には全く触れられていない。それまで「そんな事をするような子じゃなかった」という家族や周囲の声は無視され「発達障害」という鑑定結果が出された。もちろん感情は幼児でしかないから「発達障害」という診断は間違っていないのだろうがそれが薬によって作り出されることを誰も知らないのだ。
 かくして少年は「母親殺し」「猟奇的殺人鬼」にされた。製薬会社も精神科医も非を認めることは無い。起きなくてもいい事件が起き、一人の母親の命と一人の少年の人生が消された。やがて成長した感情は罪の大きさを認識し別の心の病を創り出していく。母親を殺した十字架を背負って人生を歩まなければならないこの少年の不幸の責任を誰もとることは無い。こんなことが許されていいのだろうか。
 ストレスが同じ前頭葉の萎縮を引き起こすこともわかっていてそれによる事件も起きていることは間違いない。しかし精神科が関連すればすべて副作用である。
 私の息子は幸いまだ中学一年だった。世の中にあふれる凶悪な事件も反社会的なロックバンドも大人たちの嘘も知らず、親への反抗もまだごく幼い理由でしかなかった。もし息子が薬を飲んだのが高校三年だったら全く同じ状況でマスコミを賑わせていたと思えてならない。息子はまだ運が良かったのかもしれない。

息子に起きた誰も知ることのないこの副作用の詳細については下記を参照してほしい。
http://toshio1131.web.fc2.com/