精神病の治療に電気ショック(けいれん)療法(ECT)という治療が用いられることがある。頭部(両前頭葉上の皮膚に電極をあてる)に通電することで人為的にけいれん発作を誘発する治療法である。

 

1938年イタリア・ローマのウーゴ・チェルレッティとルシオ・ビニ(Lucio Bini)によって創始された治療法で日本では1939年に九州大学の安河内五郎と向笠広次によって創始された。薬による治療が普及する以前は統合失調症の治療に広く用いられた。薬物治療の普及後は減少したものの、重症で自殺の危険が高く緊急を要する場合や、薬物療法を充分行っても症状が改善しない場合、薬物療法の副作用が強い場合などにおいてうつ病、躁うつ病、統合失調症などの治療に用いられている。

この治療法がなぜ効果があるのかは現在に至っても「よくわかっていない」とされている。旧ソ連時代の反共産主義者に強制的に行われたり、懲罰として用いられた経緯もありこの治療に反対する専門家も少なくない。(Wikipediaより抜粋)

 

精神病がなぜ起きるのかについてはいまだに「よくわかっていない」というのが精神科医療の現状だ。よくわかっていない病気になぜ効果があるのか「よくわかっていない」治療を続けているあまりにも乱暴な精神科医療の中でも電気ショック療法は乱暴さが際立つ。

さて皆さん、よく考えてみてほしい。よくわかっていないとはいえ精神病の原因がストレスであることは間違いない。それでは電気ショックは脳に対してどのように働くのだろう?幸福感?絶頂感?満足感?・・・もちろんそんなはずはなく、答えは「ストレス」以外の何者でもない。ストレスで起きている病気にストレスを与えて治るはずはないだろう。この小学生でもわかりそうな理屈を考えられなかったのは愚かとしか言いようがない。

ところが、やっかいなことにこの治療法は「効果がある」というのだ。精神科医は「9割の患者に効果が見られる」と言っている。大本営発表の大げさな話だとしても効果があること自体は否定できない。これはいったいどういうことなのか?実はこれが精神科医療を迷路に追い込んだとんでもない「勘違い」の始まりだったのだ。

確かに短期的には鎮静効果が見られ、患者からも「頭がすっきりした」というような言葉さえ聞かれることもある。しかし、これは一時的なものにすぎず、実際には精神病は「悪化」しているのだ・・・。

 

ストレスが脳に何を起こすのか詳しく見て行こう。

1ストレス情報伝達































ストレスを感じると視床下部から下垂体刺激ホルモン、副腎皮質ホルモン放出ホルモンCRHが分泌され、下垂体から副腎皮質刺激ホルモンACTHが分泌される。さらに副腎皮質、副腎髄質からコルチゾールやカテコールアミンなどが分泌され、「生命の危機」であるストレスに対応するための態勢が取られる。

よく知られている「コルチゾール」は血流を悪くし、糖代謝を抑えることで「死んだふり」のような麻痺性の行動をとるためとるためと言われている。ショックを受けた時に失神したり、立っていられなくなるのはこの働きによるもので一種の麻酔薬・神経弛緩薬と考えられ、「抗精神病薬」と同じ働きをすると考えられる。

「カテコールアミン」はドーパミンやノルアドレナリンを過剰分泌させ脳や筋肉を興奮させ、逃避や攻撃に備える働きをする。ストレスを感じると動悸が激しくなるのはこの作用によるもので、このような作用を起こす物質は自前の「興奮剤」「覚せい剤」とも言えるもので抗うつ薬の働きと同じ物だと考えられる。

ストレスを感じると普通は興奮して眠れなくなる。これは興奮性のドーパミンやノルアドレナリンが過剰分泌されるからだ。一方で副腎皮質刺激ホルモン「ACTH」が分解されると睡眠物質に変化する。これはストレスによって過活動に陥った脳を休息させるためではないかと言われていて、軽いストレスは睡眠に不可欠と言われる理由もここにある。無論これは「睡眠薬」である。

初めに分泌されるCRHの受容体には1型と2型があり1型はACTHの分泌を促し2型は抗不安作用をもたらすことが解っていてCRHは自前の抗不安薬としても機能するということである。

CRH受容体2型























おわかりだろうか?ストレス時に分泌されるストレスホルモンは精神科で処方される薬と「同じもの」なのだ。したがって強いストレスをもたらす電気ショックは「精神科の薬と同じ治療効果がある」ということなのだが、もちろん話はこれで終わらない。

「精神病はストレスが原因で起きる」ことは間違いない。もちろんストレスホルモンの過剰分泌が病気をもたらすことは間違いない。「ストレスホルモンが病気を作りストレスホルモンが病気を治す???」この矛盾をあなたは解決できるだろうか?

2013年東大大学院の研究チームが統合失調症の発症に鎮静性情報伝達物質GABAが直接関与していることを突き止めたことによってこの矛盾は崩壊した。

GABA1GABA2






























統合失調症をはじめほとんどの精神病の発症に「シナプスの刈込」という現象が関係していることが最先端の研究によって明らかにされている。これは理性・社会性・愛情などを司る前頭葉の回路であるシナプスが書き替えの為削除されるシステムで誰にでも起きる現象だ。ところがGABAの代謝に問題のある「ストレスに弱い遺伝特性」を持つ人や思春期にはストレスによって過剰な「シナプスの刈込」が起きやすくなり統合失調症・精神病の発症につながる。その原因物質がGABAだということなのだ。GABAはストレス時はもちろん睡眠薬・抗不安薬・抗うつ薬・抗精神病薬などの薬によって過剰分泌される。一時的には鎮静・安定作用をもたらすGABAが精神病の原因だったというとんでもない事実が明らかになったということだ。

これにはGABAのもたらす「抗不安作用」が関係している。抗不安作用はストレス適応のため前頭葉に形成されたシナプスの構成を削除する働きだ。しかし、これが過剰に働くと「不安」によって形成された理性・社会性・愛情などの「人格」が崩壊してしまうのだ。別の言い方をすれば「感情の記憶喪失」が起きるということである。真正のうつ病を除くほとんどの精神病がこの考え方で説明できることを本文でご確認いただきたい。

電気ショックが薬と同じ原理で一時的な鎮静・安定効果をもたらすことは事実。しかしその後に待っているのは精神病の悪化という地獄でしかない。

精神科医が「治療効果があると豪語してきた電気ショックも薬物治療も病気を治すどころか「悪化」させてきたという「悪夢のような精神科医療」が正されることを願ってやまない。精神病がなぜ起きるのか?電気ショックがなぜ効果があるのか?答えを出せたのは世界で私一人だ。お疑いの方はいくらでも調べてみるといい、私よりつじつまの合う話の出来る人は誰もいないことがよくわかるはずだ。

詳細は下記を参照してほしい。

https://toshioy001.wixsite.com/tougou