桜の季節が終わり花粉症も収まってホッとしている方も多いことだろうが、この時期に心の不調を訴える方があなたの周りにいないだろうか?

26になる娘の様子がおかしく精神の不調を訴えた。うつ病の再発?とも考えたがそれほどのストレスがあるとは思えない。原因を探るべくよくよく話を聞いてみるとどうも花粉症の治療に服用していた抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)が原因ではないかという結論に至った。今回の不調も昨年うつ病らしき症状が表れたのも長期間抗アレルギー薬を服用していた時期と重なるようなのだ。

抗アレルギー薬に関しては精神に影響を与える可能性があるのではと疑いを持っていたが、娘に発達障害の傾向はなく「薬が無いと仕事にならない」という言葉に押されて口を挟む余地がなかった。副作用を調べてみると「神経過敏」という項目が間違いなくあった。この単語だけではどのような症状を指すのか具体的なものを思い描くのは困難だが、思考回路が短絡的になり些細なことで泣いたり、怒ったり、落ち込んだりという感情の起伏が激しくなるということなのだ。

アレグラ副作用


















「何でもかんでも薬のせいにしている」と思うのは自由だがもちろん十分な科学的理論が成り立つし、実際に副作用として記されているのだからこれ以上確かなことはないだろう。

「8年越しの花嫁」の項でも触れているが、もともと免疫や抗体反応というアレルギーに関する体のシステムは精神病の原因である「シナプスの刈込」という現象と深いつながりがある。つまり花粉症そのものが精神に影響を及ぼす可能性があるということだ。ちなみに抗ヒスタミン薬は人体では副腎皮質から分泌される物質なのだが、副腎皮質はコルチーゾール、カテコールアミンなどの「ストレスホルモン」も分泌する器官でもある。関連がないはずはないだろう。

抗アレルギー薬は過剰な免疫反応を抑制する薬であるが、「正常な神経の情報伝達を阻害する薬」であり、その意味では睡眠薬・抗不安薬や鎮痛解熱剤、抗ウィルス薬と同類の作用を及ぼすということになる。一方でこの反応は鎮静性情報伝達物質GABAを過剰分泌させる。これらの薬に共通して「眠気」という副作用があるのはそのためである。このGABAが実はシナプスの刈込の原因物質であり統合失調症を引き起こす事実を東大大学院の研究チームが解明している。

GABA1GABA2






























つまりアレルギー症状を起こしている時に抗アレルギー薬を服用するとシナプスの刈込の相乗効果が起きるということになる。同じ抗体反応であるインフルエンザ発熱時に解熱剤を使うとインフルエンザ脳症が起きやすいのも同じ理屈によるものだ。

インフルエンザ脳症2







インフルエンザ脳症は東アジア地域で特異的に多発している。これは白人黒人に比べて日本人を含むユーラシア大陸・北極圏のモンゴロイド、スラブ人、アボリジニに過剰なシナプスの刈込が起きやすい「ストレスに弱い遺伝特性」が極端に多く存在することによる。日本人は抗体反応や薬によって精神病を起こしやすい民族ということになる。この遺伝特性を持つ人は発達障害の傾向を示しアルコールによって「酒乱」を発症する。


インフルエンザ脳症







抗アレルギー薬や鎮痛解熱剤は睡眠薬・抗不安薬・抗うつ薬など精神科の薬に比べればGABAの過剰分泌は小さいと考えられる。ストレスに弱い遺伝特性を持たない普通の大人が短期間使用する分には大きな問題はないだろうが、ストレスに弱い遺伝特性を持つ人・子供は注意が必要で長期の連用は「極めて危険性が高く」、同時に大きなストレスがあれば本格的な精神病の発症につながっていく。

キレる老人が増えている、キレる女性が増えている、うつ病・精神疾患が増えているのは紛れもない事実だ。時代のせい、社会のせいとうそぶく専門家が多いが人類の歴史の中でストレスが無かった時代はない。本当は何が変わったのか?よく考えればわかるはずだ。精神病の入り口はストレスだけではなく痛みや苦しみから逃れようとする「医療」にも存在するという大きな矛盾を正面から議論する必要があると私は思う。キレる老人
























抗アレルギー薬で心の不調を感じた人はすぐに薬を止めることをお勧めする。漢方や他の方法を探ることをお勧めする。アレルギー症状はつらくても精神病になるよりはるかにましだということ知ってほしい。この症状は薬の血中濃度は関係ないので薬を止めてもすぐには治らない。数か月薬を抜けば以前の状態に戻れるだろう。

心療内科や精神科に行けば「うつ病」「双極性障害」などと診断され投薬によってさらに悪化することは間違いない。多くの精神病がこうして作られていくのだ。詳細は下記を参照してほしい。

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