川口市で民家にトラックが突っ込み車から降りた男がのこぎりで切りつけるという事件が起きた。男は事件の事は覚えていないなどと話しているという。

秋葉原事件を彷彿させるこの事件、さらに先日京都で起きたわが子をたたきつけて殺した事件はどちらも「錯乱」という症状が原因だ。

「錯乱」は意識障害の一種で精神的な混乱が生じ通常とは全く異なる人格が現れる。恐ろしい幻覚・幻聴・妄想に支配されて極端な被害妄想・攻撃性・暴力などが起きるものである。

激しい錯乱時は叫びのた打ち回るだけでそこに意識は存在せず記憶も残らない。著しい心神耗弱状態であるこの時には「意志」「殺意」は存在せず「事故」はあっても「事件」には至らない。

「事件」に繋がるのは半錯乱状態である「せん妄」と呼ばれる状態である。激しい錯乱の後に現れる症状であったり、せん妄だけが現れる場合もある。異常な興奮状態であり、あやふやで幻想や妄想に満ちたものであっても「意志」が存在し記憶も残る場合が多い。しかし人格は全くの別人でふだん「おとなしくやさしい人」であっても極端な「被害妄想」や「敵意」に満ち「攻撃性」が非常に強い「モンスター」と化してしまう。やがて興奮状態は落ち着くものの人格は完全に元に戻らず後悔や自責の念が現れることは少ない。

不思議なことにこの状態でも知識や記憶には何も損傷がなく、人やモノの名前、家族との関係などは明確に認識でき答えることが可能である。知識や記憶が紛れもない「本人」であるにもかかわらず「人格」だけが全く別人であるこの状態を理解できる人間は少なく、精神科医でさえ「性格は異常だが責任能力はある」というバカな判断しか下せないことが多い。

錯乱やせん妄の起きる原因は大きく分けて4つある。

1.     統合失調症

統合失調症は幻覚や幻聴、妄想などが特徴とされる精神疾患で、記憶や知識には何の損傷も無いのに「感情」だけが異常な状態に陥るものである。ストレスなどによって発症し急性期と呼ばれる急激に悪化する段階でこの症状が現れることが多く、歴史に残る殺人事件や秋葉原事件などもこの症状だと考えられる。

2.     薬物による副作用

覚醒剤、ドラッグ、ハーブなどの薬物は覚醒、興奮作用などとともに一部の人間に「錯乱、せん妄」を起こすことが知られている。2005年仙台でトラックに乗った男が歩行者天国に突入した事件は覚醒剤によるせん妄が原因だった。最近頻発している脱法ハーブによる暴走事件も同じものである。

3.     アルコール中毒者に起きるせん妄

アルコール中毒者の一部に暴力や意識障害を伴うせん妄が起きることが知られている。これはアルコールによる酩酊が起こすものではない。

4.     抗不安薬、抗うつ薬による副作用

精神科で処方される抗不安薬(睡眠薬、安定剤)や抗うつ薬には副作用として錯乱が起きることが明記されている。覚醒剤や麻薬と似たものが成分に含まれるのだから当然と言えば当然である。ただし、発症率は1%以下とされている。

アルコールや明らかな薬物使用を除いた事件のほとんどは統合失調症、あるいはそれに類する精神疾患が原因とされ、抗不安薬や抗うつ薬による副作用が認められた例はほとんどない。ほとんどの犯人が精神科に通院し薬を飲んでいるにもかかわらずにである。さらに当初の通院理由は「統合失調症」ではなく不眠、不安障害、うつ病などでしかない。これらの病気が「精神科の治療を受けながら」「統合失調症」に悪化し事件を起こしたと精神科医は判断しているがそもそもこの理論がおかしすぎる。

錯乱が起きる理由はいまだに明らかにされていない。起きること自体は間違いないが何が起きているのか明確に説明できる専門家はいない。知識や記憶には異常がないことから前頭葉に異常が起きることは間違いない。

私は何らかの脳内化学物質が過剰に分泌されることによって前頭葉などを急激に萎縮させることによって錯乱が起きると考えている。統合失調症の原因がストレスによるもの(統合失調症のすべての原因ではない)、PTSDの原因が海馬の萎縮によるものであることを考えれば簡単に導くことの出来る答えである。さらにピック病など性格を変える病気が存在し、その原因が前頭葉の萎縮、損傷によるものと考えれば錯乱後に「感情」に半永久的な後遺症を残る可能性が高い。
薬物による錯乱も原因は同じ原理によるものと考えて間違いないだろう。似たような成分が含まれる抗不安薬や抗うつ薬も同じ理由で錯乱を起こすと考えられる。
統合失調症の障害調整生命年(2004年の100,000人あたり、wikipedia参照)の数値がモンゴロイド居住地域で高いという事実があり(その中で日本だけが異常に低いが統計法などの問題によると考え方が自然)、東南アジアにはアモック、朝鮮民族には「火病」という風土病とされる精神疾患が存在する。これらの事実を重ね合わせて行くとモンゴロイド特有の遺伝体質に原因があるのではないかという結論になる。添付文書では1%以下とされる副作用が、住宅もまばらな田舎なのにわずか2キロ先で同じ症例があるほど多発しているのは欧米から輸入された精神科医療がモンゴロイド特有の遺伝特性を考慮してこなかったからだと考えられる。

抗不安薬、抗うつ薬は前頭葉を萎縮させ「錯乱」「せん妄」を引き起こすとともに、脳細胞あるいは神経ネットワークを破壊することによって「感情記憶」を消去するし、記憶知識には何の欠落も見られないのに「感情」だけを幼児や赤ん坊以下の状態にリセットする。赤ん坊の感情は正常な記憶知識をコントロールすることができずに異常行動を起こし、凶悪事件に繋がって行く。これは人為的な「統合失調症」である。この明らかな事実を専門家は誰も認めようとしない。

埼玉の事件がいずれの原因によって起きたものか判断できる報道はないが、それまでに何のトラブルもないことから考えると自然発生の統合失調症の可能性は低いと思われる。
私の息子に起きたこの副作用の3年の記録は下記を参照してほしい。すべての事件の「不可解な謎」が解けて行くはずだ。
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