精神科には副作用を絶対に認めず精神疾患が悪化したことにする法律が存在する。


ある精神科医とメールのやり取りをした。

登校拒否を専門にサイトを運営し考え方に違いはあるものの「性格が変わる」副作用があることを認め、脳に直接作用する半永久的な副作用の可能性についても否定していない。薬が子供に対して悪影響を与える可能性が高いとして未成年への投与を危険視している文章を掲載している「良心的」と思える精神科医である。

これまで多くの精神科医や専門家に無視されているので過度の期待を抱いたわけでは無いが何らかの理解を得られるかもしれないと思って息子の記録と考察を送ってみた。副作用を「まじめに研究している」方にとっては5分や10分程度の診察ではけしてわからない詳細な記録は願っても無いものに違いないはずだとも考えた。

返事がもらえること自体期待していなかったがすぐにメールが入った。

「受け取りました」で始まるメールには原稿用紙百数十枚分ある文章を数ページ読んだだけなのに、この本を読みなさい、私のホームページを見なさいとリストが並んでいた。

私は落胆した。封をあけてファイルを覗いていただいただけでもありがたいと思わなければならないのだろうが、これではろくに患者の話も聞かないで病名をつけ薬を処方する「ヤブ医者」と変わらないではないか。文章を読み進めればそういう本の類はたくさん読んでいることもホームページも見た上で送っていることに気が付くだろうに・・・。まあ、とにかく患者を見下すその姿勢は十分受け取れたのでこの方と会話することはお互いの精神衛生上良くないと判断し、丁重にお礼を述べ、あなたと会話する意思は無いことを文面に込め返信した。

しかし意思が伝わらなかったのがあるいは自意識過剰なのか数日後に「全文読みました」で始まるメールが返ってきたのだ。

しかし、その内容は全文を読んだとは思えない???に溢れていた。正確には「大体読んだ」「ざっと読んだ」程度のことなのだろう。まあそれでも読んでいただけたことにはお礼を申し上げるしかない。

さて、その内容は

・息子さんの症状は副作用ではなく精神障害が悪化したものでその原因は父親であるあなたにある

・息子さんは今現在も登校拒否の状態にあり、それを父親が理解せず無理やり行かしている

・あなたがしている副作用の研究、告発は息子さんに悪い影響を与えているからやめなさい

というようなものである。口調は柔らかいが私の考え方を全否定していることになる。全文を読めばこのような答えが返って来ることははっきり言ってあり得ない。怒りやあきれたというのを通り越して笑ってしまった。

きっかけとなる神経発作を起こさせる原因を作ってしまったのは私でもあることは間違いないしそれを否定するつもりはない。しかし、それから起きたことはすべて薬が原因であることは記録を読めば一目瞭然だ。私が嘘をついていない限り100%疑う余地などない。近所の少年も「薬を飲んでおかしくなった」と友人が証言している。原因や症状に対する考え方の違いはあっても副作用であること自体を認めない理由は存在していない。

「薬を飲んで様子がおかしくなったらそれを何と言いますか?」という質問に対しては小学生でも「副作用」と答えることができる。この「常識」が精神科には存在しないということなのだ。これでは副作用は一切報告されず、研究されることもあるはずが無い。精神科の副作用は入り口がすでに存在していない。しかし精神科医が「副作用では無い」と言えばそれが正論になってしまう。

精神科には副作用の訴えがあったら「必ず否定すること」「必ず患者の精神疾患が悪化したことにすること」「必ず家族や社会環境が悪化させていることにすること」という「法律」があって「良心的」な看板を掲げていてもその枠からはみ出ることが許されないのだ。いや、知っていて無視しているというよりは「宗教」のようにそれを盲信して目の前の現実を見ようとしない、という方が正しいのかもしれない。精神科医は製薬会社が作り上げた新興宗教の信者にすぎないのだろう。

息子は今専修系の高校に通っている。自分で入学を希望し自分の意思で通っている。休むことも多いがそれでもいいと思って何も言うことはしない。副作用で失った3年間に比べれば「まともな人間」に近づいていることだけで十分幸せだから学校に行くことを強制することはなく、登校拒否の傾向は全くない。

私たち家族は今幸せに暮らしている。妻がたまに調子を崩してしまうことはあるが精神科医によってめちゃくちゃにされた3年間を取り戻すように平穏に暮らし、幸せな時間を重ねている。私は忙しい仕事と家族と過ごす時間の隙間のわずかな時間をこういう文章を作ることにあてていて家族の誰にも何の影響も与えていない。その程度のことを私の文章から読み取れないようでは精神科医としての資質に欠けるのではないか。私の文才が無いから伝わらないだけかもしれないが。

さすがにこういうことを言われると腹も立つので、こぶしを振り上げない程度に抗議の文章を書き、「精神科医に被害者の苦しみをわかってもらおうとした自分が間違っていた」ことを伝えた。これで返信が来ることはないだろうと思ったのだがすぐにメールが返ってきた。

そう考えたければ考えても良いが自分は脳科学に基づいて・・・という内容だ。どこまで自意識過剰なのか相手の気持ちを読み取れないのか、自分を正当化して終わらなければ気が済まないのだろう。

脳科学を持ち出せば素人は黙るに違いないという奢った見識が透けて見える。小学生でもわかる常識よりも脳科学の方が本当に正しいのか?だったらスウェーデンの大学の研究は何を示すと言うのか?もちろんそのことも伝えたが一切触れようとしなかった。

言葉は穏やかで悪意が感じられるわけでは無いが、これが「良心的」な精神科医の見識なのだ。他の精神科医は推して知るべきだろう。かくして副作用は患者の責任になり闇から闇に葬られ、多くの人間が人生を奪われ、多くの命が失われていく。

さあ、あなたは小学生でもわかる常識をもって、世界で初めてすべてのつじつまがあう理論を掲げるどこの馬の骨かわからぬ素人と、立派な大学を出て脳科学をひけらかす精神科医とどちらを信じるか?もちろん「精神科医」という権威だろう。その選択があなたやあなたの家族に不幸をもたらすことがないことを願っている。

これ以上空しい議論をしても仕方ないので返信は見送った。

息子の副作用の3年間の記録と考察は下記を参照してほしい。
toshio1131.web.fc2.com